給与や時給の良い仕事としてよく挙げられるのが「パチンコ店のスタッフ」です。
特に、パチンコやスロットが好きな人や、近くに店舗がある人は『働いてみようかな?』『どんな仕事内容なのかな?』と気になった経験がある人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、パチンコ店で働いた経験がない人にとっては、実際にどんな風に働いているのか、イメージが湧きにくいもの。
そこで今回は、パチンコ店スタッフの仕事内容や一日のタイムスケジュール、向いている人の傾向など詳しく解説していきます。
目次
パチンコ店のスタッフってどんな仕事内容?
パチンコ店のスタッフの仕事内容は、基本的にお客様を相手にした『サービス業』です。
主に、パチンコ店では「ホールスタッフ」、「カウンタースタッフ」、「カフェスタッフ」といったポジションがありますが、それぞれどういった仕事内容なのでしょうか。
ここからは、仕事内容の詳細や、おすすめポイント、デメリットについて詳しく紹介していきます。
ホールスタッフ
ホールスタッフはそのパチンコ店のメインとも言えるポジションです。
パチンコ店における「ホール」とは、パチンコ台やスロット台が並ぶフロアのことを指します。
ホールスタッフの主な仕事内容としては、玉の交換、お客様の呼び出しランプ対応、遊戯台トラブルへの対応、遊戯台の清掃などが挙げられます。
お店によって違いはありますが、ホールには複数のホールスタッフが配置され、担当のコーナー(シマ)を巡回しながら上記のような対応を行うイメージです。
基本的にはどこのパチンコ店でもお客様対応のマニュアルがあり、それさえ憶えてしまえば作業としては特に難しい作業はありません。
パチンコ店は常連のお客様も多いお店です。
お客様に「また来たい」と思ってもらえるような接客ができるかどうかが、ホールスタッフの腕の見せ所と言えます。
ホールスタッフのおすすめポイント
以前はドル箱の上げ下ろしをすることが当たり前だったため、ホールスタッフは重労働というイメージがありましたが、今は玉を自動でカウントしてくれるパーソナルシステムが普及し、玉運び不要のパチンコ店も多く、ホールスタッフの負担は軽くなってきています。
お客様と最も接するポジションでもあるため、接客が好きな人には特におすすめです。
ホールスタッフのデメリット
パチンコという遊技の特性上、中には不機嫌で乱暴な態度のお客様もいることを覚悟しておく必要があるでしょう。
また、ホールでは常に大きな音や派手な光の演出にさらされることになるため、慣れない内は特に耳や目が疲れやすくなってしまいます。
カウンタースタッフ
パチンコ店における「カウンター」とは、主に景品交換を行う場所です。
カウンタースタッフの仕事は、出玉と景品の交換、景品の陳列、管理・補充、電話の対応などが挙げられ、女性が担当していることも多いポジションです。
景品の交換は、よくあるレジのような機械を使用するため、最初はこの操作に慣れる必要がありますが、それほど難しい作業はありません。
ホールスタッフと兼任やローテーションで担当することもよくあります。
カウンタースタッフのおすすめポイント
カウンターはホールと違い、動き回ったり重たいドル箱を運んだりする必要がないため、あまり体力に自信のない人にも安心です。
なにより明るく元気な接客が評価されるポジションのため、お客様対応に自信がある人に特におすすめです。
カウンタースタッフのデメリット
カウンタースタッフは、お店の売上にも関係する重要なポジションです。
そのため、特殊景品、通常景品ともに在庫管理は徹底されています。
万が一、お客様に出玉よりも多くの景品を渡してしまうなど、お店に損害があるミスをしてしまった場合は自腹での弁償となる場合も。
もちろんミスしないに越したことはありませんが、ミスした場合の弁償については事前に確認しておくことをおすすめします。
閉店間際などカウンターにお客様の列ができた時は特に忙しくなり、景品のミスも起きやすくなるため、細心の注意が必要です。
カフェスタッフ
パチンコ店のカフェスタッフは、他にも「コーヒーワゴンスタッフ」、「コーヒーレディ」といった呼び方をすることも。
カフェスタッフは、パチンコをプレイ中のお客様に対してコーヒーなどのドリンクを販売します。
メニューをお客様に見せながら店内を巡回し、ドリンクの注文が入ればコーヒーワゴンに戻ってコーヒーを準備し、席まで直接お届けします。
ドリンクの代金は、現金だけでなくパチンコ玉やメダルで支払いができます。
カフェスタッフのおすすめポイント
カフェスタッフは基本的には女性が担当するポジションです。
他のスタッフとまた違う可愛い制服が着られることも嬉しいポイント。
作業自体は注文を受けてドリンクを運ぶというシンプルなもので、長く続けてお客様と顔なじみになればさらに販売数もアップしモチベーションも上がります。
個人の販売数に応じて給与に歩合がつくお店もあるため、やる気次第でさらに稼げます。
カフェスタッフのデメリット
運ぶのはドリンクのため力自体は必要ありませんが、ホール内を巡回することになるため歩き回るための体力は必要になります。
また、パチンコ店のお客様は男性が多いため、カフェスタッフはナンパっぽいトークをされることも少なくありません。
そうした時にも、さらっとあしらえるスルー力は必要になるでしょう。
パチンコスタッフが人気の理由
パチンコ店のスタッフは、しっかりと稼ぎたい人やパチンコ好きの人から特に人気の職業です。
具体的に、なぜ人気を集めているのか理由を詳しくまとめてみました。
人気の理由①:制服が可愛い
仕事中に常に着用することになる制服は、そのデザインも大切な要素です。
特にパチンコ店の制服は可愛いデザインが多く、その制服が着たいという理由で応募する人も少なくないほどです。
また、制服はパチンコホールや、パチンコチェーンごとに違ったデザインになっているため、働くパチンコ店を選ぶ上での基準にするのもおすすめです。
人気の理由②:時給が高い
パチンコ店で働くことを選ぶ理由として最も多いのが「時給が高い」ということではないでしょうか。
パチンコ店のスタッフは、正社員でもアルバイトでも給料(時給)が高めになっています。
これは、パチンコ店が繁盛しているということでもありますが、騒音などの環境に耐えられないことでの離職率が高いから、というマイナスな理由もあります。
しかし、環境に馴染んで働き続けられるタイプの人であれば短期間で稼ぐことのできる魅力的な仕事です。
人気の理由③:ピアスやネイルが自由
パチンコ店は、お客様への挨拶やお辞儀の角度など接客態度については厳しいマニュアルがあるものの、茶髪やピアスといった部分については自由度の高い職場です。
特にピアスやネイルをしたまま接客できる仕事は多くないため、ピアスやネイルを理由にパチンコ店を希望する人も多いようです。
人気の理由④:バイトから正社員になれることも
パチンコ店でアルバイトをしていると、正社員にならないかと声がかかることもあるようです。
それは、上の理由でも少し触れましたがパチンコ業界の離職率の高さも原因の一つと言えます。
未経験から正社員になる人よりも、すでにアルバイトで働いて環境に慣れている人の方が退職せず長く勤めてもらえる可能性が高いのです。
パチンコのスタッフに向いている人はこんな人!
高収入や条件に惹かれてパチンコのスタッフに応募したものの、「向いてなかった、、」とすぐに辞めてしまうことになるのはもったいないですよね。
ここからは、どんな人がパチンコ店のスタッフに向いているのか、解説していきます。
接客が好きな人
パチンコ店のお客様について、黙々とパチンコ台に向かって打つ、といったイメージを持っている人も多いかと思いますが、実際には接客する機会が多く、スタッフのコミュニケーション能力は必須と言えます。
常連も多いパチンコ店では、シフトの日には毎日のように顔を合わせることになるため、顔馴染みになってお客様の方から世間話をしてくれることもしばしば。
そして、老若男女さまざまな職業のお客様が来店するパチンコ店では、普段接する機会のない人とのコミュニケーションを通して接客のノウハウも培われます。
接客が好きな人、コミュニケーションを楽しめる人には、パチンコ店のスタッフはおすすめの仕事です。
パチンコ・スロットが好きな人
パチンコ店のスタッフの多くは、パチンコやスロットが好きで働いています。
元々好きで、パチンコ店に通っている人であれば、パチンコ店の騒音環境にも慣れているというのも働く上でのメリットとなります。
また、パチンコ店で働いていると最新機種にいち早く触れることができることや、業界の情報を得られる、というのもパチンコ好きの人にとっては大きなメリットでしょう。
とにかく稼ぎたい人
パチンコ店は給与が高い仕事です。
アルバイトは早番のシフトでも高時給な上、土日祝や夜のシフトはそこからさらに時給アップとなるため、短期間で一気に稼ぐことが可能です。
業界的にも常に人手不足のため、求人を探すのも苦労しません。
稼ぎたい人は、なるべく好待遇のお店を選びましょう。
パチンコのスタッフに向いていない人はどんな人?
それでは逆に、どういった人がパチンコ店のスタッフに向いていないのでしょうか。
タバコが嫌いな人
以前のパチンコホールでは、当たり前にタバコの煙が立ち込めていましたが、2020年4月の法改正によって、パチンコ店でも店内の喫煙が規制され、どこのパチンコ店でも席での喫煙が全面禁止となりました。
もしタバコを吸いたくなった場合は、喫煙ルームに入って喫煙することになります。
そのため、店内はタバコの煙はなく、副流煙による健康被害は心配不要になりました。
しかし、お客様の多くは喫煙者で服などにはタバコの匂いが残っているため、本当にタバコが苦手な人にはやはりパチンコ店のスタッフはおすすめできません。
また、パチンコホールによってはIQOSなどの加熱式たばこ(電子タバコ)を吸いながら打つことができる場所もあるため、その独特な匂いが苦手な人には辛い環境かもしれません。
耳への負担が心配な人
パチンコ店の店内は、抽選演出の音楽、パチンコを打つジャラジャラ音や、スロットの操作音、ゴーゴーというパチンコ玉の循環音など、常に大きな音がしており、耳には負担がかかります。
また、こうした騒音の中でスタッフ同士が連携をとるために使用するインカムも、周囲に合わせて大きめの音量設定になっているため、こちらも耳への負担となります。
最近はパチンコ台自体に音量の調節機能がつくなど、パチンコ業界全体で騒音対策に取り組んでいますが、まだまだパチンコ店のスタッフは耳への負担が大きい仕事であることに違いはありません。
これからパチンコ店で働きたいけど騒音が心配、という人は、まず実際に行って店内をウロウロするなどして環境を体験してみることをおすすめします。
立ち仕事・力仕事はしたくない人
パチンコ店のスタッフは、基本的にずっと立ち仕事です。
ホールスタッフは、勤務中ずっと店内を巡回し、お客様からの呼び出しがあれば素早く対応、さらにパーソナルシステムが導入されていないお店ではドル箱の上げ下ろしなど、意外と体力が必要となります。
あまり体力を使う仕事はしたくない、という人にはおすすめできません。
土日に働きたくない人
パチンコ店は、基本的に土日や祝日などが一般の人がお休みの日に忙しくなります。
そのため社員は土日に休みを取ることは難しく、アルバイトでも「土日は出勤できない」という人は不採用となる可能性が高いでしょう。
逆に、「大学の休日だけ働きたい」、平日は別の仕事をしているが土日も稼ぎたい、という理由で土日のみ出勤したいという人は重宝されるでしょう。
ホールスタッフの一日
パチンコ店で働くスタッフのシフトは、早番・遅番に分かれています。
早番・遅番の一番の違いはもちろん勤務時間であり、早番は9:00~17:00(途中1時間の休憩)の実働7時間勤務、遅番は17:00~24:00(途中45分の休憩)の実働6時間15分勤務というのが一般的です。
ここでは、ホールスタッフの一般的なタイムスケジュールを紹介していきます。
【早番】一日のタイムスケジュール
まずは、早番のタイムスケジュールを見ていきましょう。
9:00 出勤
出勤すると、まずスタッフルームで制服に着替えてタイムカードを押します。
前日業務の伝達事項を確認し、スタッフ全員で担当部分の清掃を行います。ホールの床やトイレはもちろん、台のガラス拭きや消毒、お店の外のごみ拾いなどお客様が来店される前にしっかりと済ませておきます。設備の動作確認も忘れず行いましょう。
時間になると全員で朝礼を行い、担当の割り振りや伝達事項の確認を行います。
10:00 開店
開店時間になると、お客様をお迎えします。
その後は店舗内を巡回し、お客様からの呼び出し対応、パチンコ台の清掃を行います。
パーソナルシステムを導入していないお店の場合は、ドル箱の上げ下ろし、カウンターへの玉運びもホールスタッフの重要な役割です。
13:00 昼食
勤務中は、スタッフ内で順番に食事休憩を取ります。まかないが出るお店もありますが、ない場合は自分で用意したり、店内で販売されている軽食を食べたりするケースも多いようです。
14:00 勤務再開
午前中と同様に、店内を巡回し、お客様対応、パチンコ台清掃を行います。
17:00 退勤
遅番スタッフに業務の引き継ぎを行い、日報を作成します。
最後に清掃や後片付けを行い、勤務終了です。
【遅番】一日のタイムスケジュール
次に、遅番のタイムスケジュールを見ていきましょう。
17:00 出勤
出勤すると、まずスタッフルームで制服に着替えてタイムカードを押します。
早番のホールスタッフからの引き継ぎ事項を確認して仕事に入ります。遅番も早番と同様に、店内を巡回しながらお客様対応、パチンコ台の清掃などを行います。
20:00 小休憩
遅番は、ラッシュの時間を避けながらスタッフ内で順番に45分程度の休憩をとります。
晩御飯や軽食をとるなどして後半の勤務に備えます。
22:00 閉店準備
23時の閉店に向けて準備を始めます。
ちなみに、閉店時間は都道府県が定めた条例によって決まっているため、「お客様がまだプレイ中だから」などの理由で閉店時間を延ばすことはできません。スタッフ同士連携を取りながらお客様が23時までにスムーズに退店できるようにサポートや声掛けを行います。
22:55 閉店
23時よりも前に全てのお客様に退店していただき、閉店作業を行います。
店外にある看板などの備品を片付けたら、アルバイトスタッフは店内すべての台の清掃、落ちているパチンコ玉などを回収しながら床の掃除を行います。社員は売上金の集計やパチンコ玉・コインの量のチェックなどを担当します。
24:00 勤務終了
店内の清掃や台の整備が終了したら、翌日の早番への引き継ぎをまとめ、日報を作成して勤務終了となります。
新台入れ替えなどがある日は、男性スタッフはここから1時間程度残業をすることも。
どこで働く?パチンコ店の選び方
パチンコ店の仕事内容は、どこのお店でも基本的にほぼ同じです。それでは、働くパチンコ店を選ぶ際はどういった点に注目すれば良いのでしょうか。
ここからは、パチンコ店で働くことを検討している人のために、働くパチンコ店選びのコツを紹介していきます。
ポイント①:従業員の接客態度
パチンコ店では、お客様への接客態度にかなり重きを置いています。
店員のお辞儀の様子、挨拶の声の大きさ、店員の身だしなみ、お客様への対応などはそのお店ごとのマニュアルがあります。これは実際にその店舗に下見に行き、できれば席に座って実際に接客されてみることで、接客が固いお店か、緩いお店かが判断できるかと思います。
接客が固いお店であれば、仕事への指導も厳しく大変かもしれませんが、店員同士の仲が良く、上司も困った時はサポートしてくれる体制作りが整っていると考えられます。逆に接客が緩いお店であれば、仕事も緩く働きやすく感じるかもしれませんが、逆にトラブルの際には誰も助けてくれなかったり、スタッフも適当な人が多かったりという傾向があります。
このように、固いお店も緩いお店も一長一短あり、どちらが良いというわけではありませんが、自分が望む働き方に合ったお店かどうかを確認するための大切なポイントと言えるでしょう。
ポイント②:パーソナルシステム
この記事でも何度か紹介している「パーソナルシステム」とは、パチンコ台それぞれに設置されている自動計数機を指します。
以前のパチンコ店では、お客様は現金でパチンコ玉を借り、大当たりを引くなどして出玉として排出されたパチンコ玉は『ドル箱』や『玉箱』と呼ばれる箱に都度貯めて床に積み上げていました。こうしたドル箱を積み上げるのはホールスタッフの仕事であり、さらに遊技が終わったお客様が帰る際は、それらのドル箱を全て計測カウンターへ運ぶのもホールスタッフの役割です。
パチンコ玉でいっぱいになった箱は非常に重いため、ドル箱の上げ下ろしはかなりの重労働。これをお客様ごとに一日に何度も行うことになるため、腰を痛めてしまう人も少なくありませんでした。
しかし、近年登場したこのパーソナルシステムは、排出されたパチンコ玉を自動で計測し、その玉数はお客様のカードに情報として記録します。パーソナルシステムを導入している店舗では、ドル箱の積み上げや計測カウンターへの玉運びも不要となるためスタッフの負担が以前と比べてかなり軽減されることになります。
お客様側としても、計測を待つ時間の短縮となるだけでなく、カード一枚で手軽に台を移動することもできるためメリットが多く、導入している店舗はどんどん増えてきています。
しかし、床に高く積みあがった箱はお客様に達成感や満足感を与え、お店の外に対しても「当たる店」「繁盛している店」としてアピールにもなるというメリットがあるため、パーソナルシステムを導入していない店舗もまだまだあります。
働くお店を選ぶ際は、パーソナルシステムを導入しているお店かどうか必ずチェックしておきましょう。
まとめ
ここまで、パチンコ店スタッフの仕事内容や一日のタイムスケジュールなどを紹介してきました。
最近は法改正や新システムの導入で働きやすい職場になってきているパチンコ店ですが、環境としてはまだまだ特殊であり、どんな人にでもおすすめできる仕事とは言えません。
しかし、パチンコ店のスタッフとして働くことにメリットを感じる人、向いている人にとっては高収入が約束された魅力的な職場と言えます。
パチンコ店のスタッフに興味がある人は、この記事のパチンコ店選びのコツなど是非参考にしてみてください。
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