パチンコ店では曜日や客数に応じ、正社員とアルバイトが適切な人数でシフトを組まれ営業を行なっています。
欠勤などでシフトに不備が生じた場合は、他のアルバイトか正社員が賄いますが、現在はコロナ禍により大量の欠勤や離脱も発生してしまっております。また、予算削減等で店舗の人事担当も
現場出動を余儀なくされ、足りなくなった人材を補充しようにも、人材確保のための時間が取れなくなってしまっている現状です。
今回はこの状況を打破するべく、さまざまな解決法をご提案できればと思います。
パチンコ店のシフト事情
パチンコ店は飲食業、小売業など街でよく見かけるサービス業とは違い、少々特殊な面をもつ業種といえます。18歳未満が入店できないからです。これは人材を募集するという点において、他業種よりハンデがあると言っても過言ではありません。例えば、レストランの求人で「調理」「ホール業務」と書けば、ある程度内容は伝わりますが、パチンコ店の求人で「ホール」「カウンター」と書いても、パチンコ・パチスロ未経験者には伝わりません。また全体を通すと肉体的負担の大きい職種になりますが、経験者が求人を作成すると、業務の慣れからあまり肉体的負担を求人に書かずに掲載し、応募者が実際に働いた際、業務内容とのギャップに不満を感じ、早期退職をしてしまうというケースも発生します。
そこで今回はパチンコ店の業務を改めてまとめてみました。
目次
ホール業務
来店したお客さまの対応やサポートを行う業務です。お客さまが困っていないか、不正行為はないかなどを見守る役割もあり、アルバイトも多く活躍する業務です。
なお、パチンコの玉運びもホール業務の一環ですが、最近は台ごとに自動計算機が付いている店舗も増えているため、スタッフによる玉運びが必要ないこともあります。
カウンター業務
持ち玉やメダルを景品に交換する業務です。
併せて、景品の在庫管理や棚卸などの業務も行います。店舗によっては専任スタッフを配置しているところやホールで経験を積んだスタッフを配置しているところもあります。
カフェ業務
パチンコ店内にカフェが併設されている店舗において、お客さまへの声掛けをしたり注文があったドリンクを提供したりする業務です。店舗によってはカフェ業務を外注する場合もあります。
清掃業務
パチンコ台や通路、トイレなどの清掃を行う業務です。カフェ業務同様、店舗によっては外注することもあります。
また、一般的にパチンコ店はこのようにシフトを組んでおります。
勤務時間
1日あたりの勤務時間は7~8時間が一般的です。なかには、3~5時間の短時間勤務を導入している店舗もあります。地域や店舗によって営業時間は異なりますが、多くの場合、営業時間は10~23時です。勤務体制は正社員・アルバイトともに早番と遅番の2交代制が一般的です。ピークの時間帯には早番・中番・遅番の3交代制を採用している店舗もあります。
▼2交代制の例 ※各1時間の休憩含む
早番 09:00~17:00
遅番 17:00~24:00
▼3交代制の例 ※各1時間の休憩含む
早番 09:00~17:00
中番 12:00~20:00
遅番 17:00~24:00
休日
パチンコ店の営業は年中無休が一般的ですが、新台入替の前日を定休日としている店舗もあります。週1~5日のように、スタッフによって希望の勤務日数が異なるため、休日の日数や曜日が変動します。
残業
パチンコ店の営業時間は地域の条例にもとづいて決まっており、お客さまの出玉の状況に合わせて営業時間を伸ばすことはできません。ただし、新台入替やイベントの前日は、営業時間後に機器の搬入を含む準備作業が必要になるため、正社員の場合は残業が発生することがあります。
コロナ禍で変わったこと
しかし数年続いているコロナ禍の中で、正常なシフト組がなされないケースが多くなってきている。
コロナ禍でアルバイトのシフト減が発生している
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、昨年12月、今年2月に続き1、5月25日から5月29日の間に、全国20~59歳のパート・アルバイト就業者(以下「パート・アルバイト」)男女合計67,684人と、そのうち新型コロナウイルス(以下「新型コロナ」)感染拡大の影響により新型コロナ前と比べてシフトが減少している人(以下「新型コロナでシフト減のパート・アルバイト」)男女合計6,232人を対象に、就業や生活の実態および今後の意向に関するインターネットアンケート調査を実施しました。調査から得られた主要な結果は、以下の通りです2。なお、新型コロナに影響を受けたパート・アルバイト就業者の数は女性に多いことから、女性の分析結果を中心に紹介します。
5月の実質的失業者、依然として全国に100万人以上
パート・アルバイト女性のうち約3割(27.3%)が、「新型コロナ前と比べてシフトが減少している」と回答し、そのうち「シフトが5割以上減少している」人の割合は44.4%(パート・アルバイト女性全体の12.1%)でした。
パート・アルバイト男性のうち「新型コロナ前と比べてシフトが減少している」人は3割強(34.9%)で、そのうち、「シフトが5割以上減少している」人の割合は46.1%(パート・アルバイト男性全体の16.1%)でした。
パート・アルバイト男女いずれも、「新型コロナ前と比べてシフトが減少している」人の割合とそのうち「シフトが5割以上減少している」人の割合は、今年2月の調査結果から大きな変化はありませんでした。
なお、これまでと同様に、パート・アルバイトのうち、「シフトが5割以上減少」かつ「休業手当を受け取っていない」人を「実質的失業者」と定義し、今回の調査結果および総務省「労働力調査(2021年4月分)」3を用いて推計したところ、2021年5月時点で、全国の「実質的失業者」は、女性で92.2万人、男性で39.6万人にのぼりました。新型コロナ感染拡大の影響を受けて、実質的失業状態にあるパート・アルバイトが依然として100万人以上いると推察されます。
シフト減パート・アルバイトの2人に1人が「新型コロナ流行以降シフト減が続く」
新型コロナでシフト減のパート・アルバイトのおよそ2人に1人(女性46.8%、男性47.9%)が「新型コロナ流行以降、ずっとシフト減の状態が続いている(以下、新型コロナ以降シフト減が続く)」と回答しました。また、新型コロナ以降シフト減が続く人のうち約7割(女性68.2%、男性68.9%)が「休業手当もなく、休業支援金を申請していない」と回答しました。なお、新型コロナ以降シフト減が続く女性の2人に1人(52.5%)が新型コロナの影響を受ける前の世帯年収が400万円未満だったと回答しました。女性のパート・アルバイトにおいて収入の減少が続いていますが、そのことが世帯の家計に与える影響が小さくない様子がうかがえます。実際、新型コロナ以降シフト減が続く女性の8割強(84.6%)が「世帯年収が減少した」と回答し、そのうちおよそ3人に1人(32.7%)は「世帯年収が5割以上減少した」と回答しました。同様に、7割強(75.0%)が「世帯の貯蓄総額が減った」と回答し、そのうち42.1%が「世帯の貯蓄総額が5割以上減少した」と回答しました。
新型コロナ感染拡大の影響を受けたシフト減の長期化が浮き彫りになりました。また、シフト減が長期にわたる人を含む世帯の多くで、世帯の収入や貯蓄が減少している実態もうかがえました。
少しでも体調に変化があったら休むことは推奨されている
連日のニュースでも報道されているように、学校の休校等の影響で出勤ができない方も増え、営業を続けている店舗や会社では人手不足になっていることが予想できます。「そんな中休むのは申し訳ないかな・・・」と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、無理をして出勤して、感染が発覚したときの店舗や会社への影響の方が甚大です。風邪のような症状が見られるときには周りへの感染を防止するためにも、早めにバイト先に休む旨を伝えましょう。厚生労働省からも、発熱など風邪の症状がある場合は、学校や仕事を休むように呼びかけられています。
このような理由からコロナ禍の今、スタッフが不足しやすい環境になっており、実際に人材不足に陥いり運営に支障をきたしている店舗も少なくありません。
コロナ禍で人材不足を補う3つの方法
それではコロナ禍で正常なシフト組を行いづらい現在、どういう方法で人材不足を補っていけばいいでしょうか?大きく3つの方法を紹介します。
無料で掲載できる求人を出す
求人広告に費用を割けない場合は無料求人サイトなどを利用してみてはいかがでしょうか。中には成功報酬のない求人サイトもあるので、自社にあったものをさがしてみましょう。
自店舗でのお友達紹介特典を豪華にする
実際に職場で働いているスタッフの友達またはさらにその友達など、つながりがある中で新規スタッフを探すので、職場の事情をあらかじめわかりながら入れるメリットなどもあります。紹介する側、紹介される側の紹介特典を豪華にすることにより、人材不足を補っていきましょう。
派遣を利用する
定期的な固定シフトで働ける中長期の人材補充も大事ですが、まだ数年は出口の見通しの立たないコロナ禍の中、超短期またはスポットでの人材補充の必要性がとても高くなってます。明日の欠勤を埋めるだけでも大変な中、コロナ禍では出勤する日の朝に当日欠勤の連絡が増加しており、特に朝番の場合は、出勤時刻の直前に連絡を受け、対応が間に合わないケースが続出しています。その穴を埋めるために一番有効な対策は、【常時スタンバイできてる派遣スタッフを持っている事】につきます。
派遣の使い方
この厳しい状況を乗り越えるために最適な「派遣」ですが、実際にはどのような場面で活躍することがきるのかまとめてみました。
・正社員・アルバイトが退職し、「固定シフト」を埋めるスタッフをすぐに雇用できない状況の時
・体調不良などによるスタッフの急な「当日欠勤」を、他のスタッフで埋められない時
派遣スタッフの一般的な待遇
派遣雇用の一般的な待遇についてみてみましょう。
時給
中長期の固定シフト:¥1,200前後(朝番、遅番によっても違う。)
スポット:¥1,300前後
労働時間
朝晩、遅番ともに8時間が基本(休憩1時間)
スポットの場合は要相談
業務内容
ホール、カウンター、カフェなど
残業の有無:基本的になし
交通費支給の有無:支給あり
派遣スタッフがパチンコ店に望むこと
派遣スタッフが特に望むことは以下の内容です。
・給料の日払い、週払い
・当日のスポット対応は高時給
・近隣での業務
派遣社員雇用のメリット・デメリット
派遣スタッフ雇用のメリット・デメリットを知りましょう
メリット
・常に安定したシフトで業務に望めること
・当日急なスポット対応も、近場の派遣社員で対応できる
・繁忙期、週末の稼働が高い日、新台入れ替え時など客足が多い日のシフト不備でも混乱を回避し業務を遂行できる
デメリット
・スキル・業務態度に個人差がある場合がある
・週末などは他店のスポットに動員され、自店に誰も派遣されない場合もある
・現場スタッフより高時給の場合もある
まとめ
以上、ホールでの基本的な業務内容、コロナ禍で発生している人材不足について、またその解消方法について書きました。安定した業務遂行のため、派遣スタッフの補充、契約について検討してみてはいかがでしょうか。
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